年末ジャンボ宝くじに長蛇の列
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141121-00000000-jijp-soci.view-000
年末ジャンボくじの発売が21日に始まったそうです。
今回は、1等が5億円だそうで、どんどん金額が膨らんでいる印象です。
昔と比べて、20年くらい物価はかわらないデフレ状態なのに、宝くじだけは当選金がインフレ気味ですね。
夢の付加価値に「ブラックマンデー」はないようです。
さて、多くの方が並んででもほしい!と思ってしまう宝くじ、その魅力の一つは、当選金に税金がかからない、という点もあるかもしれません。
同じ当選金でも、競馬の当たり券にはきっちり税金がかかりますから、「なんで???」という疑問がわいてくるのが普通の感覚でしょう。
そこで宝くじと馬券をしみじみと見比べてみるのですが、課税か非課税かの違いについて、どこにも理由の説明がなく、表面上はまったくわかりません。
そこで、裏の顔、つまりそれぞれのギャンブル(?)における売上金の使い道に目を向けてみる必要がでてきます。
まずは宝くじですが、宝くじの売上については、ホームページでも内訳の概要を明らかにしています。
⇒ http://www.takarakuji-official.jp/educate/about/proceeds/index.html
(宝くじについて 収益金の使い道と社会貢献広報)
これによると、次の通りです。
○都道府県や指定都市などに納められ、公共事業等に使用…40.2%
○社会貢献広報費…1.2%
○印刷経費、手数料などのコスト…11.7%
○当選金としての払い戻し…46.9%
宝くじ100円につき、40円ちょっとが税金として払っているようなものです。
コストが10%ちょっと、当たりくじの支払いが47%ちかくということです。
これはこれで違った観点からのツッコミも入れられるのですが、ここでは税金の話に絞ります。
以上でわかる通り、すでに宝くじを買った瞬間から40%もの納税をしているようなものですから、これで当選金にもさらに課税されたら、二重課税になるでしょ????というお話なのですね。
だから、「購入時にすでに税金を払ってもらっているので、当選金にはかかりませんよー」という結論になります。
いっぽう、競馬の売上代金のつかいみちですが、たとえば次のサイトに「国庫納付金」という用語の説明があります。
http://www.jra.go.jp/kouza/yougo/w414.html
これによると、JRAでは100円あたり10円が国庫に納付されているそうです。
さらに、事業運営の結果として利益が出ると、その半分がさらに国庫に納付され、これを第2国庫納付金と呼ぶそうです。
これらの国庫納付金は国の一般財源に繰り入れられます。
というわけで、馬券を買うと、100円当たり10円が少なくとも税金となっています。
利益が出るとその割合は上昇しますが、宝くじの40%よりは低いでしょ?
だから課税ですよー、みたいな感じでしょうか。
なんとなく、馬券を買っている方にとっては、ちょっと納得しがたいところがあるかもしれませんが、いま知りうる情報では、だいたいこんなところのようです。
つまり、冒頭の時事ニュースに戻ると、表面上は宝くじを購入しているのですが、じつは「税金を喜んで払うために長時間並んでいる?」ということもできるのです。
なんだか皮肉な話ですが…
で、これは財政政策に応用できないかな、と思うわけです。
これは思考の遊びですが、たとえば消費税を5%上げて10兆円の税収を確保したいのなら、消費増税をやめて、かわりに「スペシャル宝くじ(実は税金)」を作り、収益金の40?50%を配当とし、10%は諸経費とし、50%を税金として天引きする、というのはいかがでしょうか。
10兆円の宝くじ税がほしいなら、たとえば月に2兆円ずつ、年間24兆円発行します。
そのうち12兆円くらいを毎月1兆円ずつ配当として納税者に与えればどうっすか?
たとえば、平成24年度の実績でみると、当選金はたかだか4,284億円です。
しかし、宝くじ税は、なんと毎月1兆円ですよ!
年間12兆円も還元!
すごいじゃないですか。
わたしなら、2,000万円と1,000万円の当たりくじを増やします。
1億円は2,000本くらいで、これで2,000億円、残り8,000億円につき、2,000万円の当たりを2万本で4,000億円、1,000万円の当たりを4万本で4,000億円にします。
こうなれば、毎月、なんと6万1000人が、1,000万円以上の当たりくじを引きます。
そのうち、1,000人は毎月1億円当たります。
これだけ毎月当たれば、近所の知り合いや親せきが、ちょこちょこ万馬券クラスの当選をすると思いませんか?
「ねえねえ、おとなりのアパートの○○さん、2,000万円の宝くじ税の払い戻しがあったらしいわよ!」
「ええ!あそこ、去年は1億円あてたじゃない!!ついてるわねー」
なんて会話が巷から聞こえてきそうです。
こうなれば、消費増税なんかしなくても、みなさん喜んで宝くじ税を買うだろうし、また、それで年間24兆円も動けば、これはトヨタの連結売上規模ですから、そこにビジネスが生まれ、雇用も何万人単位で生まれる気がするのですが…
いかがでしょう。「宝くじ税」構想。
そんなことを、宝くじのニュースで考えてみました。
無料メール講座
法人税申告書作成の実務
社長BOKIゲーム企業研修
無料メールマガジン
プロフィール
著書一覧
新着記事
- 公式法変動予算(2級工業簿記)
公式法変動予算の定義 製造間接費を管理する方法 操業度(生産量や稼働時間)の増減に応じて予算額が変動 関連用語 固定予算、製造間接費の管理、予定配賦、配賦差異など 予算の概念 将来の一定期間における事業計画の財務面を示す経営計画 製造間接費は「変動費」と「固定費」に分けて管理 変動費 操業度の増減に応じて変動する原価(例:水道光熱費、間接材料費) 固定費 操業度に関わらず一定額が発生する原価(例:家賃、リース料) 変動予算の特徴 固定費は操業度に関係なく予算額は変わらない 変動費は操業度に応じて予算額が調整される 具体例 フル操業(500時間)、変動費率700円、固定費600,000円の場合 500時間の予算額: 700円 × 500時間 - 受取手形(3級・2級商業簿記)
受取手形 手形は売上代金の回収方法の一つで、現在は手形レス化が進んでいる それでも簿記学習には重要なテーマ 受取手形の定義 将来の一定期日に、手形に記載された代金を受け取る権利を表す資産勘定 関連用語 売掛金: 商品を販売して代金を後で受け取る権利 売上債権: 売掛金と受取手形を合わせたもの 貸倒引当金: 売上債権に関連し設定される 売上代金の回収方法 現金売上: 代金をその場で受け取る 掛売上: 後払い、未回収の代金は「売掛金」 受取手形: 取引先が発行した約束手形を受け取った場合 取引例 商品40万円を売上げ、20万円を現金で受け取り、残り20万円を約束手形で受け取る 仕訳例 売上 400,000円 現金 200,000円 受取手形 200,000円 - 報酬、連結決算、有価証券報告書
報酬 職務の遂行に対する対価として支払われる現金やその他の資産。 従業員の報酬 給与手当(指示命令系の仕事)。 役員の報酬 役員報酬(専門家としての経営成果に対する報酬)。 経営プロフェッショナルとして経営を委託されるため、給与とは区別される。 専門家報酬 会計士や税理士に支払う報酬(業務委託の形)。 連結決算 親会社と子会社などの企業群の決算を合算して、グループ全体の損益を算出する手法。 上場企業においては、単体決算だけでなく、連結決算が重視される。 連結決算に基づく財務諸表は「連結財務諸表」と呼ばれる。 英語表記は「Consolidated Financial Statements」。 有価証券報告書 上場企業や一定規模以上の企業が作成し、外部に開示する義務がある報告書。 - 製造間接費(2級工業簿記)
製造間接費の定義 製造間接費は、間接材料費、間接労務費、間接経費の合計額。 これらの費用は直接製品に関連付けられないため、基準を用いて製品に配分する。 製造間接費の配分基準 直接作業時間や機械運転時間、直接労務費などが配分基準として使用される。 作業時間が多い製品には、より多くの製造間接費が配分される。 関連する用語 間接材料費、間接労務費、間接経費、配賦率、配賦、仕掛品 など。 配賦率は、1時間あたりの製造間接費を示し、基準に基づいて製品ごとに製造間接費を配分するために使用される。 製造間接費の配分方法 製造間接費は直接製品に関連付けられないため、合計額を配分基準に基づいて配分する。 直接作業時間や機械運転時間などの基準を使用して、配賦率を算出し、製品ごとに配分。 - 退職金、総務、経理
退職金 簿記2級から登場、簿記1級では頻繁に出題 企業で長年働いた役員や従業員に支払われる金銭 長期間の勤務に対する対価として、支払額は大きくなることが多い 退職金を毎年積み立てることが望ましい 退職給付引当金として負債計上 役員への退職金は「退職慰労金」と呼ばれることもある 簿記では従業員に対する退職金の引当金を覚えることが重要 総務 企業内で重要な役割を担う管理部門 人事、経理、広報などの専門部署がない場合、業務をまとめて担当 企業によって役割や業務内容が異なる 大企業では株主総会の準備や社長秘書業務なども含まれる 中小企業では管理業務のほとんどを担当することがある 営業部門や製造部門などの専門部署以外の事務を担当 経理