前払金（３級・２級商業簿記）

「前払金」の定義

商品などを注文した際に、品物を受け取る前に支払った手付金や内金のこと。
支払いに関連する勘定科目として「前払金」が使用される。
関連する用語：商品の仕入れなど。

「前払金」の概念

契約や注文が成立した際、手付金を支払うことが一般的。
支払った時点では品物の受け取りが確定していないため、「一時的に相手に預けているお金」として扱う。
支払った金額は資産勘定に計上され、将来的に商品を受け取る権利を持つと考えられる。

「前払金」の特性

仕入れや費用として確定しているわけではない。
目的の品物が手に入らなければ、支払った金額を返金してもらうこともある。
「前渡金」という用語も同義で使用されることがある。

取引例

例：1週間後に50,000円の商品を仕入れる約束をし、現金10,000円を手付金として支払った場合。
仕訳：貸方に現金（資産の減少）、借方に前払金（資産の増加）。
このような取引は「簿上の取引」と呼ばれる。

口約束と簿記上の取引

単なる口約束では簿記上の取引として成立しない。
口約束では資産や負債の実際の変動がないため、簿記で記録する必要がない。