消費増税の延期検討は最低限の「英断」です
「これは、希望がでてきたかな…」
この記事を読んだとき、わたしが最初に漏らした言葉です。
何年も前から、ネットやメルマガで、私は繰り返し強調してきました。
「消費増税は、景気の足を引っ張る可能性が大ですよ。過去2回の増税の教訓を無視してはいけませんよ」と。
1997年の2%増税ですら、1989年から8年も経ってからようやく実施したのに、あの税収のていたらくです。
三党合意もくそもありません。
メンツなど、もはやどうでもよろしい。
今は、日本経済の危機の入口なんです。
そのサインが、かつて「霞ヶ関」と呼ばれていた面々には、実感として届いているでしょうか。
2015年に10%にしたら、日本経済はへたするとその後10?20年にわたり致命傷に近い深手を負いかねません。
冗談抜きで財政の末路が早く見えてくるわけです。
でも・・・あ、そうか。
ただ、逆説的にいえば、さっさと破綻するのもありかもしれません。
今なら、日本の経済的な国力はGDPが500兆円前後ですし、日本の若者もそれなりにまだたくさんいます。
今日本経済が一度どん底に直面するなら、まだ国民全員が危機感をもって立ち直る体力はある、ともいえます。
だとすると、10%なんてみみっちいことをいわず、いっきに(おそらく将来ねらっているであろう)15?20%くらいにしてしまう、というのはどうでしょう(笑)。
いっきに景気が最悪になって、「さすがにこれはやばい!」ということで、あんがい国民一丸となってV字回復するかも…。
そうかー、そうかんがえると消費増税を急ぐのは、逆に国民を背水の陣の心境にいたらせる深慮遠謀?とも深読みしたくなります(やけくそですね(笑))。
とはいえ、常識的・現実的には、徐々に消費税を上げる、というシナリオを考えているのでしょうが、緩やかな日本経済の死につながる可能性が高いと私は考えています(個人的な感想です)。
とはいえ、まだ、わたしたち現役世代は50年後のことについて当事者ではないので、いい目を見ていますよ。
なんだかんだ言っても、ゴミ収集者が毎日ちゃんと来てくれて、トイレに流したうんこの行き先を気にせず、清潔で安全な毎日を送れている、ということに私たちはもっと感謝すべきかもしれません。
でも、私たちから見ると、今の幼い子供達と、その子供たちは、おそらく地獄の財政破綻の世界をまともに生きることになります。
(道路が綺麗で、ゴミ収集車が毎日ちゃんと予定通り来られることが、当たり前じゃなくなる未来がもしもきたら、いやですよね。)
それって、無責任じゃないですかね。
そこで、みなさんに聞きたい。
消費税をちょこっとあげたくらいで、30?50年後、あなたの孫の世代(下手をすると子供の世代)の日本の財政が劇的に良くなる、と本当に信じていますか?
(あるいは、遠すぎて想像つきませんか?)
今はなんだかんだいって、まだ掃除の行き届いた、ゴミを毎日のように回収に来てくれる整然とした安全な日本に住めているけど、50年後、そんな勤勉な人たちがまだ過半数いて、ちゃんと綺麗で安全な街として運営してくれているでしょうか。
私の悲観的な読みでは、はやければ20?30年後、日本のGDPは300兆円台まで落ち込み、経済力が弱まって、他国にODAも満足に出せない、そして軍事力でも差別化できない、よって周辺の領土問題は尖閣・竹島・北方レベルを超えて、沖縄や北海道まで危ないんじゃないっすかねーみたいな恐ろしい状況がけっこうリアルに目に浮かびます。
たぶん、その頃は消費税18?20%くらいでしょう。
そのときには、消費税30%にでもするつもりでしょうか。
それでも膨れ上がりまくっている社会保障費用を賄えない、というおそろしい試算もありますけど。
ここまで先を読んで命をはって国のために頑張っている政治家がマジで出てくれたら…
わたしは、子供や孫の世代のために、よろこんで寄付もしますし、票を投じますし、応援もします。
近視眼的なんですよ、今は政治も経済も。
国家百年の計という言葉は、いつから死語の世界になってしまったのか。
今、日本全体が求人広告して探すべき政治家は、「求ム!最低20年以上先のビジョンを命懸けで描ける政治家(×政治屋はお断り)」みたいな感じですかね?。
人材は必ずどこかにいるはずなのですが。
ところで、議員の定数削減は、私も賛成です。
今のメンツを見たら、全員に不必要に税金でただ飯食わせる必要はない。
国政で中途半端にしか成果出せないなら、せめて田舎に戻って畑を耕しておいしい野菜を作ってくれた方がよほど日本のためです。
「脳に汗かけない奴は、額に汗して働け!」
それが柴山家の家訓です。
むかし、親に言われました。
「頭を使うか、体を使うか、どっちかで世のためになりなさい」と…
今でも、私の根本的な行動原理になっています。
子供にもそう教えます。
・・・以上、少々熱くなってしまいましたが、そもそも去年の10月に安倍さんが「消費増税を今はしません!」と言ってくれていたら、「スゲェー!男じゃん!!」と拍手喝采する準備は出来ていました。
増税していなければ…
今頃、株価は2万円いっていましたよ、とマジで私は思っています。
ともあれ、いろいろな意見はあると思いますが、あくまで私見として申し上げさせていただきますと、「とりあえず、来年10月の増税を見送ってくれるならば、現場の企業経営の観点からは、非常にありがたい」です。
…で、いま思いついたのですが、超裏技として、「消費税を10%にしますが、全品目の8割に軽減税率を適用して、5%にします!」みたいに言ってくれたら、これはこれでかっこいいかな、と…
実質、消費減税じゃん、みたいな。
無理っすね、やっぱり(笑)。
社会福祉費用がどうとかいうまえに、年々膨れる一方なんだから、そっちを死ぬ気で削減しろよ、ムダがほんとうにないのかい?という問題意識が必要ではないか、と思うのであります。
いちど、日本国民全員がいっせいに生活レベルを少しずつ落としてでも、将来の子孫のことを考える時代に入ってきているのではないかな?、なんて感じているのですが、いかがでしょう。
(とはいっても、私の子供時代(昭和40年頃)のように、白黒テレビあたりまえ、チャンネルはリモコンなし、トイレは半分以上ボットン、クーラーなんて金持ちの贅沢品でほぼ扇風機のみ、みたいな生活まで落とせ、と言っているわけではないですよ。念のため)
消費税の問題は、漠然としてマスメディアがそれぞれの立場・利害で断続的にくりだす、ゆる?い論調にそのまんま乗っからず、自分の目で確かめて、自分の頭でしっかり考えるという姿勢が大事だと思いました。
(注)消費増税が絶対悪いとは言いません。絶対やるなとも言うつもりはないです。ほんとうに必要ならやればいい。ただ…やるならやるで、タイミングとそれに付随するコストダウンなどの政策もちゃんと考えて欲しい、ということです。
消費増税さえやれば財政問題は解決!みたいな世間のばくぜんとした風潮がこわいな、と思っているわけなのですね。
今こそ、初心にかえって頑張れ!政治家のみなさん!!
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