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東南アジアで工場の廃材から貴金属材料の回収

自動車・家電・スマートフォンなどの廃棄物に含まれる貴金属が、最近、注目されているようです。
非鉄金属の精錬・加工などを行うDOWAホールディングスが、シンガポールに廃材をリサイクルする拠点を設けました。
ほかにも、東南アジアに工場の廃材から貴金属や希少資源を回収するための拠点を設置する動きが活発になっています。
7月15日9面の日経記事から内容を一部ご紹介しますと、DOWAのシンガポールにおけるリサイクル工場では、東南アジアの5カ国から金メッキを施した材料のスクラップや製品の部品などを回収し、電解処理などを通じて金や銀、パラジウムなどを取り出しています。
回収した貴金属や希少金属(レアメタル)は材料メーカーなどに売却され、再び自動車関連や電子部品に姿を変えるのだそうです。
東南アジアの主要5カ国における貴金属スクラップの2013年の輸出額は、15億ドル(約1530億円)と報じられていました。
2011年実績の2.7倍という急成長ぶりです。
これからも、さらに市場が大きくなりそうな予感です。
さて、ここで会計的な視点から工場の廃材の買取りについて考えてみましょう。
製品を生産する工場では、原材料を工場に投下し加工を施す過程で、どうしても作業くず(材料の切りくずなど)や仕損品(不合格品)が発生してしまいます。
こういった廃材などを処分するのにも、業者に引き取ってもらう際に廃棄コストがかかることが多いです。
しかし、スマートフォンなどを中心に、最近の工業製品の中には、希少価値の高い貴金属がたくさん含まれているため、それらの売却価値が認められ、廃材を業者に引き取ってもらう際に貴金属などの売却代金を逆に受け取ることができます。
たとえばある廃棄材料200kgについて、1kgあたり10円の売却価値があると算定されれば、10円×200kg=2,000円が、廃棄する工場にキャッシュバックされることになります。
このような廃材の処分収入を、工業簿記のルールではどのように会計処理
するか、について考えてみます。
たとえば、10,000kgの材料を1kgあたり2,000円で購入し、これを工場に投下したとします。
(1)材料の購入時
(借方) 材料 2,000万円 / (貸方) 現金 2,000万円
(2)材料10,000kgをすべて工場に投下して加工した時
(借方) 仕掛品 2,000万円 / (貸方) 材料 2,000万円
※ここで、「仕掛品」とは、工場内で製造過程にある未完成品のことです。
(日商簿記2級・工業簿記の知識)
つぎに、200kgの材料が廃材になりましたが、その処分価値が、1kgあたり100円あったので、売却代金として合計20,000円が現金で入ってきたとしましょう。
(3)廃棄材料を20,000円で売却した場合
(借方) 現金 2万円 / (貸方) 仕掛品 2万円
この結果、工場内にある生産品の材料コストは、2,000万円?2万円=1,998万円と、少し安くなりますね。
廃材を出した工場の立場では、廃材の売却処分で得たお金を製造コスト(仕掛品勘定)の節約と考えるのですね。
この廃材を一括して扱うビジネスが、製品の高度化・精密化とともに年々大きくなっているわけです。
リサイクルなどの観点からも、今後ますます注目していきたいところです。

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