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上場企業の連単倍率、海外子会社の成長で上昇

連単倍率とは、単独決算の数値に対する連結決算の数値の倍率のことです。
税引き後利益の倍率を指して用いられることが多いですね。
たとえば、親会社の単独決算における当期純利益が10億円で、連結決算における当期純利益が12億円の場合ならば、12億円÷10億円=1.2倍が連単倍率となります。
ちなみに、売上高や営業利益を連結ベースと単独ベースで比較することもできますが、それだと持ち株比率20%?50%までのいわゆる関連会社の
業績を連単倍率に反映させることができません。
持ち株比率20%?50%の会社がある場合、関連会社といって、それらの会社の当期純利益×持ち株比率の額を、「持分法による投資損益」といって、営業外収益・営業外費用の区分に計上させるのです。
(例)
A社は、B社の発行済み株式の30%を所有している。
つまり、B社はA社の関連会社である。
A社の連結損益計算書上の営業利益は15億円だった。
いっぽう、B社の当期純利益は10億円であった。
A社の連結決算上、B社投資にかかる持分法による損益以外に営業外損益はないとして、A社の連結損益計算書における経常利益を求めなさい。
(解答例)
A社のB社投資に関する「持分法による投資損益」は10億円×0.3=3億円であるため、これを営業外収益として連結営業利益15億円に加算すると、18億円が連結経常利益の額となる。
(表示例)
連結損益計算書

営業利益 15億円
営業外収益 3億円
経常利益 18億円

以上のように、経常利益以下にならないと、関連会社に対する投資の成果である利益が反映されないため、連単倍率も売上高や営業利益よりもむしろ、当期純利益の方が使いやすい側面も確かにあります。
とはいえ、実際の分析実務においては、売上高の連単倍率を求めることも多いですが…
さて、日経新聞の報道によりますと、上場企業の2009年3月期の練炭倍率は0.5倍台と1倍を下回ったそうです(税引き後利益ベース)。
親会社の利益の約半分お損失を国内外の子会社や関連会社が計上したことになります。
その後、2013年3月期の連単倍率は1.7倍台まで上昇したそうです。
親会社の業績回復より、子会社の利益成長が大きかったことを表していますね。
北米の自動車販売や新興国での生活用品販売などの海外子会社の収益力が高まったことが大きな原因とされています。
親会社の業績が良くなると連単倍率は下がりますが、子会社の業績が良くなると連単倍率が上がる、という性質があることも、合わせて知っておくと良いでしょう。
いずれにせよ、子会社の利益が高まり、グループへの貢献度が大きくなることで、連単倍率が高まることになりそうです。

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