三菱自動車が2000億円の公募増資
三菱自動車が、2013年度中に2000億円の公募増資を実施する方針を固めたそうです。
三菱グループ4社が持つ優先株約3800億円の大半を処理する原資とする見通しです。
三菱自動車と言えば、2000年のリコール隠し問題を端緒として、経営再建という大きな課題を抱えていたことは、記憶に新しいですね。
増資をすることで、純資産が増えますが、一方で優先株も純資産の部の項目なので、優先株の処理で純資産がやはり減少します。
結果として、その部分だけ純資産の中身が変化することになり、純資産の増減幅は小さくなります。
優先株は、議決権がない代わりに配当などの条件が有利となる株式です。
一時期、銀行の経営再建のさいにも活用されたりして、普通株での資金調達が難しくなった経営面で苦戦する企業が発行することが多いのも、優先株の一つの特徴ですね。
優先株の問題として、配当の支払い負担が大きいため、資金調達コストがかさむ、という点があります。
後になって、普通株に転換されることもあります。
ちなみに、2000億円の増資は、三菱自動車の株価総額の3割程度に相当する規模だそうです。
これらの資金は、優先株の処理に回されるほか、海外進出などを含めた成長戦略にも使われます。
三菱自動車の2014年3月期の業績は、連結純利益が500億円の最高益となる見通しで、今後の成長が期待されますね。
優先株の処理が終わってからが、本格的な経営再建の道筋が見えてくる、といったところでしょうか。
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