円安、120円台の水準に(2007.1.11、3)
日経新聞、12日の1面と3面です。
これによると、11日に外国為替市場で円売り・ドル買いの
動きが進んで、円相場が1年1ヶ月ぶりに1ドル=120円台
に突入した、ということです。
アメリカの貿易赤字が市場予測より小さかったことが
大きな要因とされていますが、米国金利の引き下げ観測が
弱まっていることも遠因とされています。
米国景気への懸念が薄まっていることを背景に、
利下げへの心配が少なくなっているのでしょう。
もともと円よりも金利が高い米国の利率が下がらなければ、
為替は円高へはむかわず、米国通貨の方に高い需要を
維持させることになりますよね。
けっきょく、相場というものは、市場参加者の
「将来はこうなる!」という予測も含んで、現時点では
形成されていますから、次のステップで、予想通り
いかなければ、価格(為替)が変化するのは、
自明です。
日米金利格差縮小を想定して収まっていた
ある時点での為替が、「金利縮小が当面ない」
という前提に変わったのですから、為替は円安方向に
行くのは、自然な流れです。
これにより、日本の輸出企業の業績は背中を押される
格好になる可能性が高いですね。
たとえば、同日の日経3面によると、
2006年度の日本の製造大企業における想定レート
は114円前後のようですから、いまの120円という
相場水準は、想定よりも6円も安い状態といます。
(6円÷114円)×100=5.2%の差
つまり、日本製の輸出製品が、海外の需要者に
とっては、
?なにもしなくても5.2%割り引きセール?
ですから、「安い!買った!!」となるわけです。
みずほ総合研究所の資産では、5%の円安・ドル高
で、経常利益を2.1%押し上げる試算している
そうです。
3月以降の決算発表に、どのていど影響するか、
興味のあるところですね。
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