修繕引当金
当期中にすでに修繕しなければならない状況にもかかわらず、
修繕が翌期以降となる場合に、「修繕費」(lesson.01<仕訳3>)
という費用の発生に備えて設定される引当金のこと。
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lesson.02
★ 5分で完結!中学生でもわかる簿記入門 ★(読者2280人)
2005.06.22
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【CONTENTS】
◆ 本日の学習内容
仕訳4 修繕引当金
※ 図が見にくい方は、画面の表示を「等幅フォント」でご覧下さい。
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※ 図が見にくい方は、「等幅フォント」でご覧下さい。 _(・ω・)
◆ 本日の学習内容
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<仕訳4> 修繕引当金(しゅうぜんひきあてきん)
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※「修繕引当金」とは …
当期中にすでに修繕しなければならない状況にもかかわらず、
修繕が翌期以降となる場合に、「修繕費」(lesson.01<仕訳3>)
という費用の発生に備えて設定される引当金のこと。
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《例》
当社の保有している建物が、当期中に、補修が必要な箇所が生じてしまい
ました。そして、この修繕の実施を、翌期にすることにしました。
当 期 翌 期
|―――――――――――――――|――――――――――→
↑ ↑
当期の使用による補修の発生 翌期に修繕を実施
修繕を実施するのは翌期ですが、建物の修繕の原因は当期に生じています。
そこで、当期末の決算整理仕訳で、次のように修繕費用を見込み計上します。
――――――――――――――――――――――――――――――――
* 当期の“決算時”(翌期の修繕見込み額を予定計上する処理)
(借)修繕引当金繰入 ×× (貸)修 繕 引 当 金 ××
――――――――――――――――――――――――――――――――
当期の負担分(¥××)を「修繕引当金繰入」として繰り入れます。
これは、翌期に発生すると考えられる「修繕費」(¥××)を当期の
‘費用’(「修繕引当金繰入」)として処理した結果、「修繕引当金」
という‘負債’が増加したことを意味します。
引当金については、3級では「貸倒引当金」を学習しましたね。
引当金とは、「当期以前の原因で、将来、費用・損失の発生が予想され
る場合に、その費用額を見積もって、当期の決算で見込み計上する項目」
のことです。
引当金は、簿記会計の世界ではすごく大事なので、この機会にぜひ覚えて
おいてください。
☆注) 3級の「貸倒引当金」は、‘資産’の控除項目の勘定でしたが、
今回学習の「修繕引当金」は、‘負債’の勘定となります。
ちなみに、「貸倒引当金繰入」と「修繕引当金繰入」は同じ‘費用’
勘定です。
【練習】:::::::::::::::::::::::::::::::
当期の決算において、次期以降の修繕引当金を50万円と見積もった。
なお、決算整理前の修繕引当金残高は、36万円であった。
差額補充法で引当金を設定する。
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【答え】単位:万円
(借)修繕引当金繰入 14 (貸)修 繕 引 当 金 14
※ 14万円 = 50 36(差額補充法:決算整理前残高との差額を調整)
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仮払金の重要性 実務および試験対策において重要な科目。 簿記3級以上で出題され、2級、1級、会計士、税理士の試験にも登場する。 仮払金の分類 資産勘定に分類される。 実際の支出金額や内容が未確定な場合に使用する。 仮払金の定義 支出金額や内容が確定していない場合に一時的に支払う際に使用する勘定科目。 支出内容が確定した時点で精算処理を行い、仮払金は解消される。 短期間で精算されることが前提。 関連する勘定科目 現金や仮受金(負債)などが関連する。 実務での使用例 例: 出張費が確定しない場合、社員に2,000円を仮払金として渡し、実際の費用が確定した後に精算する。 例: 交通費が1,700円だった場合、差額の300円を返金して仮払金を精算。