当座預金残高が不足した状態での小切手振り出し
小切手を用いて決済する場合、振り出される小切手に記載された支払い金額
以上に、あらかじめ、当座預金口座の残高がなければなりません。
したがって、あらかじめ、一定限度額を設けて、その範囲内で自動的に不足分
を融資してもらう制度があります。これを「当座借越」といいます。
こういった勘定取引を学びます。
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lesson.011
★ 5分でわかる!使える!!簿記入門 ★
2004.06.16
(月・水・金の午前中配信)
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【CONTENTS】
● 当座預金残高が不足した状態での小切手振り出し
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● 当座預金残高が不足した状態での小切手振り出し
当座預金というのは、現金の範囲で学習した小切手の支払いや、営業入金などを
行うために開設する無利息の預金口座である、ということは、前回学びました。
基本的には、その前提として、振り出される小切手に記載された支払い金額
以上に、あらかじめ、当座預金口座の残高がなければなりません。
(例1)○×商店は、仕入代金20万円の支払いとして、同額の小切手を
振り出した。なお、小切手振り出し直前の当座預金残高は50万円
だった。
| 小 切 手 |
| ――――――――――― |
| | ¥200,000 | |
| ――――――――――― |
| 振出日 平成16年6月16日 |
| |
| 振出人 ○×商店 (印) |
※ポイントをわかりやすくするため、細かいところは省略して、おおまかに
表記しています。ご了承下さい。
「仕訳帳」単位:万円
(借)仕 入 20 (貸)当 座 預 金 20
「総勘定元帳の一部」単位:万円
当 座 預 金
―――――――――――――――
|前提 50| 20
―――――――|
仕 入 売 上
――――――――――――――― ―――――――――――――――
20| |
| |
ここで、当座預金口座の残高が不足している状態で小切手を振り出すと、
ふつうは、不渡りといって、銀行からお金を引き出せなくなります。
このような事態は、絶対に避けなければなりません。
そこで、あらかじめ、一定限度額を設けて、その範囲内で自動的に不足分
を融資してもらう制度があります。これを「当座借越」といいます。
当座借越勘定を用いますが、この勘定科目は、将来の返済義務を表し、
「負債」という項目の一つに数えられます。
後日、当座入金があったら、当座借越勘定を借方に記帳して減額します。
(例2)○×商店は、仕入代金20万円の支払いとして、同額の小切手を
振り出した。なお、小切手振り出し直前の当座預金残高は11万円
しかないが、以前に、100万円を限度額とする当座借越契約を結ん
でいたので、小切手振り出し額20万円との差額、9万円は、自動
融資を受けることができた(当座借越勘定)。
「仕訳帳」単位:万円
(借)仕 入 20 (貸)当 座 預 金 11
当 座 借 越 9
「総勘定元帳の一部」単位:万円
+ 当 座 預 金 当 座 借 越 +
――――――――――――――― ―――――――――――――――
|前提 11| 11 | 9
―――――――| |
仕 入 売 上
――――――――――――――― ―――――――――――――――
20| |
| |
★★★練習問題★★★
次の取引を仕訳・転記しなさい。
(1)まぐまぐ商店は、仕入代金30万円の支払いとして、同額の小切手を
振り出した。なお、小切手振り出し直前の当座預金残高は25万円
しかないが、以前に、80万円を限度額とする当座借越契約を結ん
でいた。
(2)翌日、商品4万円分を売り上げ、同額が当座預金口座に入金された。
(解答用紙)
「仕訳帳」単位:万円
(1)(借) (貸)
(2)(借) (貸)
「総勘定元帳の一部」単位:万円
+ 当 座 預 金 当 座 借 越 +
――――――――――――――― ―――――――――――――――
|前提 25| |
―――――――| |
仕 入 売 上
――――――――――――――― ―――――――――――――――
| |
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(模範解答)
「仕訳帳」単位:万円
(1)(借)仕 入 30 (貸)当 座 預 金 25
当 座 借 越 5
(2)(借)当 座 借 越 4 (貸)売 上 4
「総勘定元帳の一部」単位:万円
+ 当 座 預 金 当 座 借 越 +
――――――――――――――― ―――――――――――――――
|前提 25|(1) 25 (2) 4|(1) 5
―――――――| |
仕 入 売 上
――――――――――――――― ―――――――――――――――
(1) 30| |(2) 4
| |
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