当座預金の基本取引
当座預金というのは、現金の範囲で学習した小切手の支払いや、営業入金などを
行うために開設する無利息の預金口座です。
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lesson.010
★ 5分でわかる!使える!!簿記入門 ★
2004.06.14
(月・水・金の午前中配信)
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【CONTENTS】
● 当座預金の基本取引
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みなさん、こんにちは!
今回は、3級で扱う預金の取引です。
当座預金への振込と、小切手の振り出しを勉強しましょう。
預金取引は、どんな会社でも行う、代表的な取引です。
正確な処理方法を、きっちりとマスターしましょう!
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● 当座預金の基本取引
当座預金というのは、現金の範囲で学習した小切手の支払いや、営業入金などを
行うために開設する無利息の預金口座です。
実務的には、預金といえば、「普通預金」、「定期預金」、「郵便貯金」もあり、
実際に勘定科目としても用いられますが、日商簿記検定3級では、だいたいが
「当座預金」勘定で記帳させる問題が出題されます。
【ポイント】
1 売上代金などの当座預金への振り込み
(+) 当座預金
―――――――――――――――
×××|
|
2 小切手の振り出し(⇒通常は、小切手を受け取った者が即座に取り立てに
まわすため、すぐに預金が減少する。)
当座預金 ( )
―――――――――――――――
| ×××
|
なお、小切手を振り出すさいには、あらかじめ、支払いに足りるよう、
十分な当座預金の残高を確保しておく事が、大事となります。
小切手を、日常的によく振り出す会社は、資金繰りに十分気をつけなければ、
なりませんね!
★★★練習問題★★★
次の取引を仕訳・転記しなさい。
○ B社は、現金50万円を、当座預金口座に預け入れた。
◎ 商品30万円分を仕入れ、仕入先のC社に小切手を振り出した。
● 45万円の商品を売り上げ、代金は当座預金に振り込まれた。
(解答用紙)単位:万円
「仕訳帳」
○ (借) (貸)
◎ (借) (貸)
● (借) (貸)
「総勘定元帳」
現 金
―――――――――――――――
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当 座 預 金
―――――――――――――――
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仕 入 売 上
――――――――――――――― ―――――――――――――――
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(解答用紙)単位:万円
「仕訳帳」
○ (借)当 座 預 金 50 (貸)現 金 50
◎ (借)仕 入 30 (貸)当 座 預 金 30
● (借)当 座 預 金 45 (貸)売 上 45
「総勘定元帳」
現 金
―――――――――――――――
|○ 50
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当 座 預 金
―――――――――――――――
○ 50|◎ 30
● 45|
仕 入 売 上
――――――――――――――― ―――――――――――――――
◎ 30| |● 45
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配賦差異の重要性 2級工業簿記で非常に重要な概念。 製造間接費を予定配賦や標準原価計算で計算する際に生じる差異。 試験対策として配賦差異の理解は必須。 配賦差異の定義 配賦差異は、製造間接費の予定配賦額(正常配賦額)と実際発生額との差額。 この差異の把握は、原価管理やコスト管理において重要。 関連用語 「実際配賦」、「予定配賦率」、「製造間接費」、「部門費」など。 配賦差異には「予算差異」と「操業度差異」の2種類がある。 配賦差異の計算方法 予定(正常)配賦額 = 予定(正常)配賦率 × 実際操業度。 実際発生額との差額が配賦差異。 差異の処理方法 実際発生額が予定額を上回る場合、追加コストとして借方差異(不利差異)。 実際発生額が予定額を下回る場合、コスト節約として貸方差異(有利差異)。 - 手形貸付金・借入金(3級・2級商業簿記)
手形貸付金 借用証書の代わりに約束手形を使って行われる貸付債権。 資産に分類される。 手形を使わない場合は、「貸付金」 手形借入金 借用証書の代わりに約束手形を使って行われる借入債務。 負債に分類される。 手形を使わない場合は、「借入金」 仕訳例 資金を貸し付ける場合:「手形貸付金」 資金を借り入れる場合:「手形借入金」 具体例 200万円を借り入れ、約束手形を発行し当座預金に入金された場合: 借方:当座預金 + 2,000,000円 貸方:手形借入金 + 2,000,000円 総勘定元帳への転記 資産:「当座預金 + 2,000,000円」 負債:「手形借入金 + 2,000,000円」 - 仮払金(3級・2級商業簿記)
仮払金の重要性 実務および試験対策において重要な科目。 簿記3級以上で出題され、2級、1級、会計士、税理士の試験にも登場する。 仮払金の分類 資産勘定に分類される。 実際の支出金額や内容が未確定な場合に使用する。 仮払金の定義 支出金額や内容が確定していない場合に一時的に支払う際に使用する勘定科目。 支出内容が確定した時点で精算処理を行い、仮払金は解消される。 短期間で精算されることが前提。 関連する勘定科目 現金や仮受金(負債)などが関連する。 実務での使用例 例: 出張費が確定しない場合、社員に2,000円を仮払金として渡し、実際の費用が確定した後に精算する。 例: 交通費が1,700円だった場合、差額の300円を返金して仮払金を精算。