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「簿記は、すぐれた『データ圧縮の技術』だ!」● 「財産記帳の基本ルールを知ろう!」


簿記とは、「個人商店や会社の日々の取引」を「2冊の帳簿」に記録し、
一年後、「2枚の決算書」に要約する手続きのことです。
○ 「簿記は、すぐれた『データ圧縮の技術』だ!」
 簿記とは、「個人商店や会社の日々の取引」を「2冊の帳簿」に記録し、
一年後、「2枚の決算書」に要約する手続きのことです。 
 ちなみに、個人商店のレベルで見ても、財産の増減を伴う取引の数は
ものすごいです。
 たとえば、1日10件として、月25日営業なら250件、それが12ヶ月
になれば3000件ですよ!
 この3000件以上ものデータを効率よく2冊の帳簿に書き、最後は2枚の
表(決算書)にまとめるのです。
  ――――――――――――――――――――――――――――――――
 |                                |
 |(例)年間3000件のデータ ⇒ 2冊の帳簿 ⇒ 2枚の決算書 |
 |                                |
  ――――――――――――――――――――――――――――――――
 どうです?簿記がすぐれた「データ圧縮の技術」だということが、おわかり
いただけたこととおもいます。

 ● 「財産記帳の基本ルールを知ろう!」
 簿記の世界では、「企業内に財産が増えた時、または減った時」に、
帳簿への記録を行います。
 たとえば、「現金を受け取った」とか、「現金を支払った」とかです。
 特定の財産の増減や取引を備忘的に(=参考として)記録する方法を、
「単式簿記」といいます。
 ☆ポイント☆ 財産の「出入り」の表現方法
             
 (例) 1 現金800円を受け取った。
     
     2 現金300円を支払った。
        
 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
*                              *
* ― 総 勘 定 元 帳 ―         *
*                              *
*                              *
*      (入り)   現   金   (出し)     *
*            *
*               |              *
*  =⇒   1  800円 | 2  300円  =⇒  *
*               |              *
*  増加           |          減少  *
*                              *
*                              *
*               ・              *
*               ・              *
*               ・              *
*                              *
 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
 上記のように、T字型の集計場所の頭に、増減する「財産の名称」を
書き、増加(=入り)は左側に、減少(=出し)は右側に記入するだけ
でOKです!
 
 なお、上のようなT字の集計単位を、勘定科目といいます。
 勘定科目としては、ほかに、「預金」、「建物」、「売上」など、
日常の取引にかかわる財産や行為をあらわす単語が採用されています。
また、会社内にある勘定科目が列挙された会計用の帳簿を、
「総勘定元帳」といいます。これは、青色申告の要件ともなっている、
非常に大事な帳簿です。ぜひ、名前を覚えておきましょう。
 ◆練習問題
  次の取引を、「預金」のT字型に記入してみましょう。
 取引1 預金100万円が振り込まれた。
   2 預金240万円が入金された。
   3 預金口座から180万円が引き落とされた。
      (入り)   預   金   (出し)     
          
               |              
      1 (   )万円|3 (   )万円    
               |              
      2 (   )万円|          
 (こたえ)
     (入り)   預   金   (出し)     
          
               |              
      1 (100)万円|3 (180)万円    
               |              
      2 (240)万円|          
 ⇒ 次回は、「取引」の解釈と「複式簿記」の手法について勉強します。

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