保証債務の時価評価
手形の振出人の信用力に不安がある場合、その不渡りのリスクを
見積もって、その保証による費用を計上します。
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2005.08.24
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※ 図が見にくい方は、「等幅フォント」でご覧下さい。 _(・ω・)
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<仕訳34> 保証債務の時価評価
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手形を裏書したり、割引したりする時に、【対照勘定法】や【評価勘定法】
といった方法で、裏書高・割引高があることを表現することができる、とい
うことは、これまでに学習しました。
-—◇◇復習◇◇——————————————————
●【対照勘定法】 手形‘裏書’時(買掛金の支払いの場合) <仕訳30>
(借)買 掛 金 ×× (貸)受 取 手 形 ××
裏書 義務 見返 ×× 裏 書 義 務 ××
●【対照勘定法】 手形‘割引’時(当座預金入金) <仕訳31>
(借)当 座 預 金 ×× (貸)受 取 手 形 ××
手 形 売 却 損 ××
割引 義務 見返 ×× 割 引 義 務 ××
○【評価勘定法】 手形‘裏書’時(買掛金の支払いの場合) <仕訳32>
(借)買 掛 金 ×× (貸)裏 書 手 形 ××
○【評価勘定法】 手形‘割引’時(当座預金入金) <仕訳33>
(借)当 座 預 金 ×× (貸)割 引 手 形 ××
手 形 売 却 損 ××
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裏書や割引をしたその手形の振出人の信用力が高く、ほとんど不渡りのリス
ク(= 手形代金が支払われないリスク)がない場合には、上記の仕訳だけで終
わっても、特に問題はありません。
しかし、手形の振出人の信用力に不安がある場合、その不渡りのリスクを
見積もって、その保証による費用を計上します。
※ <仕訳30>手形の裏書1で、保証債務時価があった場合の仕訳が、
出てきましたが、今回は、保証債務時価の説明を含めて、再度学習
していきます。
保証債務時価があった場合は、
・借方に「保証債務費用」勘定(費用)を記入し、
・貸方に「保証債務」勘定(負債)を記入します。
考え方としては、「この手形は不渡りになる可能性が××%あるから、
裏書等をした手形の額面の××%を保証債務として評価し、費用および
負債を計上する。」となります。
上記のように保証債務を評価することを、「保証債務を時価評価する」と
いいます。
(* 何が時価評価かということは、特に深く考える必要はありません。
ここでは、仕訳の方法を覚えておきましょう!)
●【対照勘定法】
1. 手形‘裏書’時(買掛金の支払いの場合)+ 保証債務時価
(借)買 掛 金 ×× (貸)受 取 手 形 ××
保証 債務 費用 ×× 保 証 債 務 ××
裏書 義務 見返 ×× 裏 書 義 務 ××
2. 裏書した手形が無事決済された時 + 保証債務時価があった場合
(借)裏 書 義 務 ×× (貸)裏書 義務 見返 ××
保 証 債 務 ×× 保証債務取崩益 ××
○【評価勘定法】
1. 手形‘裏書’時(買掛金の支払いの場合)+ 保証債務時価
(借)買 掛 金 ×× (貸)裏 書 手 形 ××
保証 債務 費用 ×× 保 証 債 務 ××
2. 裏書した手形が無事決済された時 + 保証債務時価があった場合
(借)裏 書 手 形 ×× (貸)受 取 手 形 ××
保 証 債 務 ×× 保証債務取崩益 ××
★ 保証債務時価があった場合、‘割引’に関しても、同じように考えます。
【練習】::::::::::::::::::::::::::::::
評価勘定法で仕訳しなさい。
(1)得意先振出の約束手形100万円を銀行で割引き、割引料2万円
を差し引かれた残額を当座預金に預け入れた。
なお、保証債務は額面の1%評価とする。
(2)上記の割引手形は、無事決済された。
::::::::::::::::::::::::::::::::::
【答え】単位:万円
(1)(借)当 座 預 金 98 (貸)割 引 手 形 100
手 形 売 却 損 2
保証債務費用 1 保 証 債 務 1
(2)(借)割 引 手 形 100 (貸)受 取 手 形 100
保 証 債 務 1 保証債務取崩益 1
※ 保証債務1万円 = 手形額面100万円 ×1%
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