荷為替手形(3級・2級商業簿記)
荷為替手形
貿易取引などで売上代金を早期に回収するために使用される。
買主が売主の取引銀行を受け取り人として指定し、為替手形を振り出す。
荷為替手形は実務ではほとんど使用されず、会計士が目にすることも稀。
関連用語
「委託販売」や「未着品」などが関連用語。
荷為替手形の特徴
輸出などの遠隔地との取引で、売主が振り出す為替手形に貨物代表証券(船荷証券)が添付される。
貿易取引では買主が代金を支払わないリスクが高く、特に海外取引では不払いのリスクが増加。
国内取引では売掛金回収期間が約1ヶ月、海外取引では約3ヶ月。
売主は船積み後、船積書類と為替手形を銀行に持ち込み、銀行が手形を買い取る。
その後、銀行は買主の国の銀行を通じて代金を回収。
買主が代金を支払わない限り、船荷証券などを受け取ることができないため、支払いの確実性が担保される。
取引例
商品500,000円を売り上げ、額面400,000円の荷為替手形を振り出し、割引料6,000円を差し引いた残額を当座預金に受け入れる。
売掛金の処理:売上全額を荷為替手形にしない場合、2割を売掛金として残す。
借方:当座預金394,000円
貸方:売上金500,000円
売掛金100,000円
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固定予算の概要 予算は将来の一定期間における事業計画の財務面を示す。 通常、1年単位で策定され、「短期利益計画」とも呼ばれる。 固定予算では、製造間接費をすべて固定費として扱う。 固定予算と変動予算の違い 固定予算は「変動予算」とよく比較されるが、両者には大きな違いがある。 変動予算は「公式法変動予算」とも呼ばれ、製造間接費を変動費と固定費に分けて管理する方法。 固定予算はすべてを固定費として扱い、操業度の増減にかかわらず予算額が一定。 固定予算の特徴 予算額は操業度(稼働時間)の増減に関係なく一定。 例えば、年間製造間接費が11,400,000円、年間基準操業度が6,000時間の場合、月間予算額は950,000円で固定される。 - 手形割引・裏書(3級・2級商業簿記)
裏書(手形の譲渡) 手形の裏面に名前と住所を記入し、他者に譲渡すること。 支払い手段として利用可能。 手形の使い回しができるため、「回し手形」とも呼ばれる。 割引(手形の現金化) 手形を銀行に持ち込んで現金化すること。 割引手形は、実質的に借入れと同じ扱いになるため、「隠れ借金」とされる。 手形割引は資金調達手段として推奨されない(企業の資金繰りがうまくいっていない可能性が高い)。 手形のリスク 手形は便利だが、資金調達のリスクが伴う。 昭和時代、手形は資金調達手段として重要だったが、現在では電子取引が普及しているため、手形取引は少なくなった。 手形には取り扱いリスクがあり、トラブルが多く発生する。 現在の資金調達方法の多様化 - 受取手形記入帳、債権・債務(3級・2級商業簿記)
受取手形記入帳 3級の帳簿記入問題に出題される可能性あり。 現在、手形取引は減少しているが、過去にはビジネスで重要な役割を果たしていた。 約束手形や為替手形を受け取った際に、その管理を目的として記入する補助帳簿。 関連用語 受取手形 支払手形記入帳 満期日(支払い期日) 裏書譲渡(回し手形) 割引 手形の現金化方法として「割引」がある。 裏書譲渡により、他者に譲渡して支払いや取引に使用できる。 記入項目 受取日、手形番号、取引先(取引内容)、金額、満期日 顛末欄には手形の後処理方法を記入。 代表的な顛末として、満期日入金、裏書譲渡、割引入金など。 債権・債務 受取手形は「債権」に該当し、支払手形は「債務」に該当。 債権:他者に対して一定の行為を請求できる権利。 - 公式法変動予算(2級工業簿記)
公式法変動予算の定義 製造間接費を管理する方法 操業度(生産量や稼働時間)の増減に応じて予算額が変動 関連用語 固定予算、製造間接費の管理、予定配賦、配賦差異など 予算の概念 将来の一定期間における事業計画の財務面を示す経営計画 製造間接費は「変動費」と「固定費」に分けて管理 変動費 操業度の増減に応じて変動する原価(例:水道光熱費、間接材料費) 固定費 操業度に関わらず一定額が発生する原価(例:家賃、リース料) 変動予算の特徴 固定費は操業度に関係なく予算額は変わらない 変動費は操業度に応じて予算額が調整される 具体例 フル操業(500時間)、変動費率700円、固定費600,000円の場合 500時間の予算額: 700円 × 500時間