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永久差異と一時差異 法人税の別表<基礎編4> 

法人税の別表 <基礎編 4>
別表四を理解する上で押さえておきたい4つの用語があります。
 (差異の種類) (別表4の取扱い)
  「永久差異」 =「社外流出」
  「一時差異」 =「留保」
今回は、この4つの用語について押さえていきましょう。
差異の考え方は、税効果会計にも関係してきます。
前回までの復習ですが、法人税の別表四は、「会計上の利益」から
「税務上の所得」への変換するための表でしたね。
<法人税の計算(実際)>
  利益 (会計)
  +損金不算入 (会計上=費用、税務上≠損金)
  +益金算入  (会計上≠収益、税務上=益金)
  △損金参入  (会計上≠費用、税務上=損金)
  △益金不算入 (会計上=収益、税務上≠益金)
  所得 (税務)
この利益から所得への変換は、税務と会計で、取扱いが違うものについて、
足したり引いたりして求めることになります。取扱いが違うことを
「差異」といいます。
このうち、税務と会計の取扱の違いが、永久に解消されない差異を、
「永久差異」といって、別表4では、「社外流出」という項目に
金額を記載することになります。
例えば、交際費がこれに該当します。交際費は、会計上は費用ですが、
税務上は冗費の節約から、損金にならない金額が発生します。
会計上は費用だけど、税務上は損金ではない、つまり「損金不算入」項目です。
そのため、所得の計算上、会計上の利益に+(加算)されます。
この交際費の取扱いは、一生解消されません。税務で認めていない部分は、
どうあがいても損金にはならないからです。
2009年に交際費が100、2010年は交際費が0だった場合の2年間を
数字で見ていきますと、
<図1 参照> 

永久差異

この2010年に2009年の交際費が影響しないということがポイントです。
2009年の交際費は、2009年で完結となるため、2009年に社外に
流れ出てしまったもの、つまり社外流出ということになります。
これに対して、税務と会計との取扱いが、タイミングの違い
(”期ずれ”といったりもします。)というケースもあります。
それは一時的なズレとして、「一時差異」と呼ばれ、別表四では、
「留保」という項目に金額を記載することになります。
例えば、12月決算の会社で翌期3月に支給する賞与の一部を
2009年12月末に賞与の引当金として計上した場合、
(会計仕訳)賞与 100 / 賞与引当金 100
上記のような仕訳を計上し、会計上は発生主義の考え方から、
賞与という費用が計上されますが、税務上は、賞与は支払ったときに、
損金に計上されます。そのため、12月末の時点では、この賞与は
支払われていないため、損金にならず、「損金不算入」項目に該当します。
但し、交際費との違いは、この翌期2010年3月に実際に会社が
同額の賞与を現金で支払った場合、
 (会計仕訳)賞与引当金 100 / 現金 100
上記のような仕訳が発生し、このときに、税務上は支払った金額に
ついて損金として認められます。
つまり、税務上は、この場合、1年遅れて損金に計上することが可能なのです。
このような”期ずれ”の場合には、2009年の時点では、所得の計算上、
「加算」し、翌年以降に「留保」される状態になります。
<図2 参照> 

一時差異

このように、「留保」とは、翌期以降に先送りされたり、認められたら
取り崩したりするのに使用するものです。
この「留保」項目を管理する表が、別表5(1)です。
それと、税務では、「否認」「認容」という用語もよく出てきます。
「否認」とは、それを認めない、NGという意味
「認容」とは、それを認めるよ、OKという意味
で使われています。
今回はちょっと難しいテーマでしたが、ここが税務と会計の差を
理解するポイントです。昨今、さまざまな会計基準の登場により、
税務と会計がどんどん離れてきています。
そもそも、税務と会計では、その作成する主旨が異なるからです。
別表4の解説はこちら

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