荷為替手形
貨物代表証券を担保とする為替手形
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lesson.12
★ 5分で完結!中学生でもわかる簿記入門 ★(読者2305人)
2005.08.31
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※ 図が見にくい方は、「等幅フォント」でご覧下さい。 _(・ω・)
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<仕訳37> 荷為替手形
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例えば、あなたの会社は、国内だけでなく海外の会社にも商品を輸出
して、商売しているとします。
先日、海外の企業から注文を受けました。そして、この企業からの代金
の回収は、4ヶ月後となっています。
このように輸出・輸入など、遠隔地での取引の場合、とくに売り主側では、
代金の回収に相当の期間を要し、回収期日まで不安があります。最悪な場合、
回収不能となる危険性もあります。
そこで、代金の回収を早期に、かつ確実に行う方法として、あなたの会社
では、《荷為替(にかわせ)の取組み》を行うことにしました。
◆《荷為替の取組み》の流れ ◆
1.商品を受注して買主に発送する時、売主は、運送業者に商品を渡して、
「* 貨物代表証券」を受取ります。(* → lesson.07<仕訳20> 参照)
2.売主は、この「貨物代表証券」を担保にして(添付して)、買主宛てに
自己受為替手形を振り出します。これを【荷為替手形】といいます。
(この時点では、まだ、買主に引受けの印をもらっていません。)
3.売主は、代金の回収を‘早期に’かつ確実に行うため、為替手形を
買主の引受けのないまま、銀行で割引き、現金化します。
この時、【荷為替手形】(=貨物代表証券を担保とする為替手形)は、
銀行に引き取られます。
なお割引額は、「貨物代表証券」の7割 8割の金額で行われます。
(残りの2 3割は、買主への「売掛金」とする。)
※ 割引をする銀行の立場から言えば、本来、支払人の引受が済んで
いない為替手形を割り引くことは出来ないのですが、商品(貨物
代表証券)が担保になっているので、それに応じます。
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商品代金の7 8掛けくらい(割引料控除後)を入金
当社(売主)←―――――――――――――――――――――――――・
: |
: 割|
【荷為替手形】 引|
貨物代表証券(商品の引換証)――――・ |
+ |――――――――――→ 銀行
自己受為替手形(引受人欄は未完成) ・(ワンセットで持ち込む)
———————————————————————
●売主の仕訳
(借)当 座 預 金 ××× (貸)売 上 ×××
手 形 売 却 損 ×××
売 掛 金 ×××
※ 当座預金+手形売却損で、売上高の80%程度となる問題が多い。
また、残額は、掛けとして処理する。
★ つまり《荷為替を取組み》とは、荷(貨物代表証券)付きの自己受為替手形
を 割引くことです。
4.買主は、後日、銀行から上記の為替手形の引き受けを呈示され、これを
引き受ける(手形の支払い義務を負う)ことで、「貨物代表証券」を
入手することができます。
●買主の仕訳
(借)未 着 品 ××× (貸)支 払 手 形 ×××
買 掛 金 ×××
※ 貸方には、「支払手形」勘定を記入し、借方には、「* 未着品」
勘定を記入します。(* → lesson.07<仕訳20> 参照)
※ 引き受ける手形の額面は、おおむね未着品の80%程度。
残額は、掛けとして処理する。
5.買主は、銀行から受け取った「貨物代表証券」を、運送会社に渡し、
めでたく商品を受け取ります。
6.そして、手形の満期日がきたら、銀行に手形代金を支払います。
なお、買掛金の代金は、売主に対するものなので、売主に支払います。
【練習】::::::::::::::::::::::::::::::
次の取引を、仕訳しなさい。
(1)商品50万円を船積みし、額面40万円の自己受為替手形を
振出して、銀行から割引料2万円を差し引いた残額を当座入金し、
残額を掛けとした。(売主側の仕訳)
(2)銀行から、額面40万円の為替手形を呈示され、支払いを引受ける
とともに、50万円分の船荷証券を受け取った。(買主側の仕訳)
::::::::::::::::::::::::::::::::::
【答え】単位:万円
(1)(借)当 座 預 金 38 (貸)売 上 50
手 形 売 却 損 2
売 掛 金 10
(2)(借)未 着 品 50 (貸)支 払 手 形 40
買 掛 金 10
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