商品の払出単価の決定方法1(先入先出法)
最も先に仕入れた商品から、先に払い出したと仮定して、
払出単価を決定する方法。
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lesson.06
★ 5分で完結!中学生でもわかる簿記入門 ★(読者2310人)
2005.07.20
関連HP https://bokikaikei.net/ [毎週 水曜日]
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【CONTENTS】
◆ 本日の学習内容
仕訳16 商品の払出単価の決定方法1(先入先出法)
仕訳17 商品の払出単価の決定方法2(後入先出法)
仕訳18 商品の払出単価の決定方法3(平均法)
( 図が見にくい方は、画面の表示を「等幅フォント」でご覧下さい。)
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*** 5分で完結!中学生でもわかる簿記入門の読者様へ ***
本メルマガは、1つの仕訳項目について、約5分をめどに構成しています。
ただし、学習内容によっては、多少長くなることもあります。
その分、分かりやすく丁寧に解説していますので、ご了承ください。
これからも、皆さまの学習向上のためにがんばりま す!
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みなさん、こんにちは ! メルマガ講師のトッピーです。
今回の内容は、商品の評価にあたって知っておきたい、
単価の選定方法についてご紹介します。
工業簿記にも必要なので、ぜひマスターしましょう!
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※ 図が見にくい方は、「等幅フォント」でご覧下さい。 _(・ω・)
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<仕訳16> 商品の払出単価の決定方法1(先入先出法)
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これは、もともと3級の論点なのですが、このあとの学習の準備として、
念のため、確認しましょう。
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※【先入先出法】とは …
最も先に仕入れた商品から、先に払い出したと仮定して、
払出単価を決定する方法。
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商品によっては、毎日仕入れ単価が変わるものもあります。
そこで、おとといの商品を1個100円で仕入れ、昨日の商品を、
1個110円で仕入れたとしましょう。
(1)仕入れ時(おとといの分)
(借)仕 入 100 (貸)買 掛 金 100
(2)仕入れ時(昨日の分)
(借)仕 入 110 (貸)買 掛 金 110
☆参考:総勘定元帳
仕 入 買 掛 金
――――――――――――――― ―――――――――――――――
(1) 100| |(1) 100
(2) 110| |(2) 110
次に、今日、1個の商品を販売するとします。
この時、【先入先出法】ならば、古いほうの単価を適用して、
100円の商品を払い出したことにすればよいわけです。
つまり、決算整理仕訳の時、「繰越商品」勘定に振り替えるのは、
新しい単価110円の方となるわけです。
↓
(3)決算整理仕訳(売れ残ったのは、新しい単価110円と仮定)
(借)繰 越 商 品 110 (貸)仕 入 110
☆参考:総勘定元帳
仕 入 買 掛 金
――――――――――――――― ―――――――――――――――
(1) 100|(3) 110 |(1) 100
(2) 110| |(2) 110
繰 越 商 品
―――――――――――――――
(3) 110|
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【練習】:::::::::::::::::::::::::::::::
当期の商品の受け払いは、次のような状況であった。
(1)期首在庫@10円× 50個 (2)仕入高 @15円×150個
(3)販売高 @ ?円×180個 (4)期末在庫@ ?円× 20個
以上を踏まえ、先入先出法により、決算整理仕訳を書きなさい。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::
【答え】単位:万円
(借)仕 入 500 (貸)繰 越 商 品 500
(借)繰 越 商 品 300 (貸)仕 入 300
※ 販売高180個に対する単価の振り分け
→ @10円×50個+@15円×130個
よって、期末在庫20個には、新しい単価@15円を適用する。
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配賦差異の重要性 2級工業簿記で非常に重要な概念。 製造間接費を予定配賦や標準原価計算で計算する際に生じる差異。 試験対策として配賦差異の理解は必須。 配賦差異の定義 配賦差異は、製造間接費の予定配賦額(正常配賦額)と実際発生額との差額。 この差異の把握は、原価管理やコスト管理において重要。 関連用語 「実際配賦」、「予定配賦率」、「製造間接費」、「部門費」など。 配賦差異には「予算差異」と「操業度差異」の2種類がある。 配賦差異の計算方法 予定(正常)配賦額 = 予定(正常)配賦率 × 実際操業度。 実際発生額との差額が配賦差異。 差異の処理方法 実際発生額が予定額を上回る場合、追加コストとして借方差異(不利差異)。 実際発生額が予定額を下回る場合、コスト節約として貸方差異(有利差異)。手形貸付金・借入金(3級・2級商業簿記)
手形貸付金 借用証書の代わりに約束手形を使って行われる貸付債権。 資産に分類される。 手形を使わない場合は、「貸付金」 手形借入金 借用証書の代わりに約束手形を使って行われる借入債務。 負債に分類される。 手形を使わない場合は、「借入金」 仕訳例 資金を貸し付ける場合:「手形貸付金」 資金を借り入れる場合:「手形借入金」 具体例 200万円を借り入れ、約束手形を発行し当座預金に入金された場合: 借方:当座預金 + 2,000,000円 貸方:手形借入金 + 2,000,000円 総勘定元帳への転記 資産:「当座預金 + 2,000,000円」 負債:「手形借入金 + 2,000,000円」仮払金(3級・2級商業簿記)
仮払金の重要性 実務および試験対策において重要な科目。 簿記3級以上で出題され、2級、1級、会計士、税理士の試験にも登場する。 仮払金の分類 資産勘定に分類される。 実際の支出金額や内容が未確定な場合に使用する。 仮払金の定義 支出金額や内容が確定していない場合に一時的に支払う際に使用する勘定科目。 支出内容が確定した時点で精算処理を行い、仮払金は解消される。 短期間で精算されることが前提。 関連する勘定科目 現金や仮受金(負債)などが関連する。 実務での使用例 例: 出張費が確定しない場合、社員に2,000円を仮払金として渡し、実際の費用が確定した後に精算する。 例: 交通費が1,700円だった場合、差額の300円を返金して仮払金を精算。