株式市場、持合い、配当【簿記ャブラリ】
今日は簿記ャブラリ第1章として、「今更聞けない基本用語」についてお話ししたいと思います。
今回は「株式市場」、「持ち合い」、そして「配当」というちょっとハイソサエティな言葉について見ていきます。
これらの言葉を知っておくと、簿記の勉強がもっと楽しく、分かりやすくなると思います。それでは、早速見ていきましょう。
まずは「株式市場」についてです。
株式市場とは、いわゆる上場企業の株を売買するための市場のことを指します。
日立やトヨタのような有名な企業が上場しているんですね。
日本では東京証券取引所が代表的な株式市場ですし、海外ではニューヨーク証券取引所やロンドン証券取引所が有名です。
上場企業の株価はこの株式市場での売買によって決まりますので、投資家や金融家にとっては非常に重要な情報となります。
さらに、この株式市場に上場している会社は、公認会計士や監査法人による監査を受ける必要があります。
つまり、ちゃんとルールに従って財務諸表を作成しているかどうかをチェックされるわけです。
この監査によって、投資家が株を買う際の判断材料となる財務諸表に信頼性が与えられます。
ですから、監査はとても大事なプロセスなんですね。
次に、「持ち合い」についてお話しします。
持ち合いとは、2つの会社がそれぞれ相手の株式を持つことを指します。
例えば、A社がB社の株を持ち、B社もA社の株を持つという状態です。
お互いに相手の都合を考えて、あまり厳しいことを言わないという特徴があります。
最近では「物言う株主」という言葉もありますが、持ち合いの場合はそうではなく、あまり口を出さない株主ということになります。
これはお互いに面倒を避けるためなんですが、実はこの「物を言う株主」がいることは重要です。
彼らの目があることで、社長が暴走することを防ぐ役割を果たすんですね。逆に、持ち合いの関係になると、株主のチェック機能が弱くなることがあります。
日本では戦後、事業会社と金融機関の間で持ち合いが多く行われてきましたが、これが外部からの競争を妨げているという批判もあります。
最近では、持ち合いを解消する動きが進んでいることを知っておいてください。
最後に「配当」についてお話しします。
配当とは、株式会社が利益やその他の資本剰余金を株主に分配することを言います。
一般的には現金で配当されることが多いですね。
ただし、配当を行うためには、その会社が十分な利益を蓄えている必要があります。
つまり、貸借対照表の純資産の部における剰余金の額が重要です。
どれだけ利益を上げて、その余剰を出せるかがポイントになるんですね。
この配当は株式投資の大きな魅力の一つです。また、自社株の取得も利益の還元として考えられます。
つまり、出資してくれた株主へのお礼のようなものですね。このような言葉も知っておくといいでしょう。
今回は「株式市場」、「持ち合い」、そして「配当」という3つの言葉を学びました。ぜひ参考にしてください!
無料メール講座
法人税申告書作成の実務
社長BOKIゲーム企業研修
無料メールマガジン
プロフィール
著書一覧
新着記事
- 未渡小切手(3級・2級商業簿記)【簿記ャブラリ】
今回の簿記ャブラリー第2章では、3級・2級商業簿記についてお話しします。 テーマは「未渡小切手」です。 未渡小切手は、2級の銀行勘定調整表などでよく見られ、決算手続きや仕訳にも影響を与えることが多いです。 また、場合によっては1級などの上級レベルの試験でも出題されることがあるので、ぜひこの機会に理解を深めてください。 では、未渡小切手の重要度は2級で星2つです。 定義を見てみましょう。 未渡小切手とは、まだ相手に渡しておらず手元にある自社振り出しの小切手のことです。 これを考えると、一旦当座預金を減少させる状況が発生します。 小切手を振り出すと、貸方に当座預金が減少します。 小切手を作成した時点で、当座預金勘定を減少させた状態で相手に渡すことになりますが、受験簿記上では振り出した後、まだ相手に渡っていないケースもあります。 - ストックオプション、役員、代表取締役【簿記ャブラリ】
今日は簿記ャブラリ第1章、「今更聞けない基本用語」についてお話しします。 今回は3つの用語を取り上げます。 1つ目は「ストックオプション」、2つ目は「役員」、そして3つ目は「代表取締役」です。この用語を知ることで、日経新聞に出てくる経済記事が読みやすくなりますし、ビジネス用語にも詳しくなります。 そして、簿記3級や2級の基礎知識にもつながりますので、ぜひ楽しく学んでいきましょう! まずは「ストックオプション」という言葉からです。 最近では日経新聞やビジネス雑誌、例えばダイヤモンドや東洋経済などでもよく見かける用語です。 上場企業で多く使われているので、知っておくといいですよ。 ストックオプションは、会社の役員や従業員がその会社の株式を一定の価格で購入できる権利のことを指します。 - 原価、製造原価報告書(2級工業簿記)【簿記ャブラリ】
今日は第3章の2級工業簿記についてお話しします。 今回のボキャブラリーは「原価」という言葉と「製造原価報告書」という言葉です。 それでは見ていきましょう。 まず「原価」という言葉ですが、これは2級レベルの資産と費用に関する重要な用語です。 資金勘定などに集計されると資産になりますし、売上原価という費用として計上されれば、完成した商品が販売されるときに「売上原価」となります。 では、原価の定義ですが、製品を製造販売するために購入・消費した材料や労働力、さらには機械設備などの様々な経営資源を金額で表したものです。 例えば、機械設備を使うと減価償却費という費用が発生しますし、電気やガスを使うと水道光熱費として経営資源が消費されます。 - 株式市場、持合い、配当【簿記ャブラリ】
今日は簿記ャブラリ第1章として、「今更聞けない基本用語」についてお話ししたいと思います。 今回は「株式市場」、「持ち合い」、そして「配当」というちょっとハイソサエティな言葉について見ていきます。 これらの言葉を知っておくと、簿記の勉強がもっと楽しく、分かりやすくなると思います。それでは、早速見ていきましょう。 まずは「株式市場」についてです。 株式市場とは、いわゆる上場企業の株を売買するための市場のことを指します。 日立やトヨタのような有名な企業が上場しているんですね。 日本では東京証券取引所が代表的な株式市場ですし、海外ではニューヨーク証券取引所やロンドン証券取引所が有名です。 上場企業の株価はこの株式市場での売買によって決まりますので、投資家や金融家にとっては非常に重要な情報となります。 - 資産、負債、銀行【簿記ャブラリ】
今日は簿記ャブラリー第1章、「今更聞けない基本用語」を見ていきましょう。今回は「資産」「負債」「銀行」という言葉についてお話しします。 まず、資産についてです。資産は、取引の単位を区分する勘定科目の一つです。資産のグループと考えると分かりやすいでしょう。 具体的には、現金や預金、棚卸資産、固定資産、建物などが含まれます。 会社にとって、将来収益を得ることが期待されるものが資産です。 仕訳において、資産が増加する場合は左側(借方)に記入し、減少する場合は右側(貸方)に記入します。 資産の種類には、現金、普通預金、当座預金、売掛金の受取手形、固定資産などがあります。 「金・物・権利」という表現もよく使います。つまり、お金や現物、権利が資産に含まれます。資産は貸借対照表で「資産の部」として表示されます。