債権者、社員、借方・貸方【簿記ャブラリ】
今回は「ボキャブラリー第1章:今更聞けない基本用語」ということで、債権者・社員・借方貸方についてお話しします。
まず、「債権者」という言葉です。
これは法律用語でもありますが、債務者(お金を借りている人)に対して一定の権利を持っている人、つまりお金を貸している側のことを指します。
例えば、会社が銀行からお金を借りている場合、会社は債務者であり、銀行が債権者となります。
法律上、債権にはいくつか種類がありますが、簿記の学習において重要なのは「金銭債権」と「売上債権」です。
「売上債権」はよく耳にする用語で、「受取手形」や「売掛金」といった言葉が代表的です。
「金銭債権」はもっと広い範囲を指し、売上債権も含めて貸付金などがこれに該当します。金銭債権とは簡単に言うと、お金を受け取る権利のことです。金銭債権を持っている「債権者」であれば、お金を受け取る権利があります。
反対に、金銭債務を持っている「債務者」には、お金を支払う義務があります。
次に、「社員」という言葉について見ていきましょう。
日常生活でもよく使われる言葉ですが、法律上では少し違った意味になります。
一般的には会社の従業員のことを「社員」と言いますが、法律上の「社員」、特に会社法においては「株主」のことを指します。
同じ「社員」という言葉でも、一般的な意味では従業員、法律上では出資者(株主)を指すという違いがありますので、覚えておいてください。
また、法律上、会社の従業員には「労働者」「被雇用者」「商業使用人」などの呼び名があります。雇用契約に基づいて働いている人が従業員です。
最後に、3つ目の「借方貸方」についてです。
これは簿記を学習するときに最初に出てくる言葉で、少し迷いやすい部分です。
「借方」は左側、「貸方」は右側を指します。
歴史的な背景などいろいろな意味がありますが、簿記の試験対策としては、左側が借方、右側が貸方というふうに語呂合わせで覚えてもらってもいいかなと思います。
複式簿記では、取引を記録するときに左右に分けて仕訳を行います。
例えば、現金を左側に100円、売上を右側に100円といった具合です。このとき、左側を「借方」、右側を「貸方」と呼びます。
なぜこうなっているのか、深く考える必要はありません。左右に分けて書くんだと覚えてもらえれば大丈夫です。
理論的な背景もありますが、あまり気にせず、まずは左右に分けるということを覚えてくださいね。
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